
クライアント 富士通株式会社
エージェント WASABI (株式会社 NOMAL)
場所 富士通株式会社川崎オフィス
時期 2021年6月
無数の線で構成されストーリーが絡み合う、モノクロのクールなウォールアート
富士通株式会社 川崎オフィスのウォールアート。「信頼」「共感」「挑戦」と3つの富士通が大切にする価値観と、このオフィスが所在する「川崎」をテーマとして、執務エリアに「ビジョンウォール」を作成しました。

提供:コクヨ株式会社 撮影:SS企画
13Fのフロアを担当したのは、アーティストの田中紳次郎。線を制作のメインテーマとして、様々な表現に挑戦をし続けているアーティストです。

制作したのは一見するとクールなモノクロのアート。「信頼」をテーマにした当アートは、線と線を繋げること自体が信頼を意味するという考えの上に成り立っています。

無数の線で面を構成する作風を生かし、中央に川崎の大動脈である府中街道の形を描写。周囲には衛生写真で見た道路のようにも見える、細かい線のモチ ーフを描きました。

抽象画のようにも見えますが、よく見ると府中街道を古くから見守る六地蔵のモチーフを発見することができます。 また、街道を人生に見立て、信頼があるからこそ起こりうるライフイベントのモチーフも描かれた上で、「信頼」とは目に見えないものであることから、無数の線の中に隠されています。


積み木、握手、乾杯、エンゲージ、人生のパズルがはまるとき、これらが人生の流れに沿って描かれています。地蔵は府中街道を衛星写真で見たときに地蔵が設置されている位置と紐付けています。ちなみに府中街道にある6体の地蔵尊は、「菅の六地蔵」といわれるもので、人間が死ぬと六道(天上界・人間界・修羅(しゅら)・餓鬼(がき)・畜生・地獄)のどれかに彷徨(さまよ)うとされ、この時、どこの道に彷徨っても地蔵菩薩が救ってくださるという日本独特の仏教信仰に基づいたものです。