Southbank Skate Space


場所 Southbank Skate Space

時期 2019年12月


ダメ元で応募したロンドンのアートコンペに通り、展示の機会をいただいたので数日間滞在することに。レセプションパーティー以外の日に時間があったのでアート巡りをしに、サウスバンク地区にある近現代美術館Tate Modernへ行ってみると、そこにはずっと見て見たかった作品たちがずらり。


中でもピカソの"泣く女"は、画像で見るのとは歴然の違いで、筆の跡が生々しく残り、色褪せず、静かに展示されていた。雨の中、朝一でいったこともあるが、周囲には人がおらず、近くで見たり、遠くで見たり、しばらくずっと凝視していた。






泣く女』は、パブロ・ピカソが1937年に描いた絵画作品。ピカソが写真家であり絵も描いた愛人ドラ・マールをモデルにした、有名な作品の一つ。ドラ・マールは感情をあらわにするタイプの女性だったようで、ピカソにとってドラ・マールはまさに「泣く女」そのものだったようだ。


そして「泣く女」は、ドラのポートレイトであると同時に、同年に制作されたスペイン市民戦争におけるドイツ軍による空爆図《ゲルニカ》の後継作であることも重要である。「泣く女」と「ゲルニカ」は互換性のある作品で、ピカソは空爆の被害を受けて悲劇的に絶叫する人々の姿、特に死んだ子どもを抱いて泣く女を基盤にして描いたのが「泣く女」である。ドラ・マールをはじめ泣く女とをダブル・イメージで描いていた。(Artpediaより)


興奮冷めやらぬ中、テムズ川の南の川沿いの地域を歩いていると、がらりと雰囲気の変わった場所に出会った。そこがSouthbank Skate Spaceだ。



グラフィティアートがいっぱいのこのスペースは、40年以上に渡ってスケートボード、BMXなどのストリートスポーツの練習場として利用されてきたイギリスのスケボー文化の聖地。


無性に描きたくなったのだが、許可はとっていない。

そこでしばらく観察していると、グラフィティを描く者もちらほら。

しかし誰も何も言わない。


これはイケる。


そう思って、奥の方の人が少ないスペースに移動。

たまたま持ち歩いていたポスカやグラフィティ用のペン(!)があったため、急遽そこで描き始めた。


スケボーパークという空間もある意味現代美術館なのではないかと思い、近現代美術館のなく女と対比させて笑う男を描いた。


戦争がなくなり、みんなが笑える世の中になりますようにと願いを込めた。また、memento mori(死を想え)という言葉でこれまでの歴史を忘れず、今を精一杯生きていこうというメッセージも添えた。


奇しくも翌年からコロナが出現し、世は騒乱の時代となってしまったが、笑い飛ばせるように強く生きていきたいとまた想うのであった。