Pod Hotel Brooklyn
- Shinjiro Tanaka

- 4月2日
- 読了時間: 2分

POD Hotel Brooklyn
ニューヨーク(アメリカ)
本作は、日常と非日常のあいだに位置するホテルという空間に対して制作された壁画である。
この作品は、どの位置から見るかによって見え方が変化するように設計されている。ひとつの固定されたイメージではなく、視点の移動によって立ち上がる構造を持つ。
中央に描かれた木は、実際に外に存在する木々をモチーフとしている。現実の木、描かれた木、そして窓に映る木が並ぶことで、現実と非現実が重なり合う状態を生み出している。これは、ホテルという場所が持つ境界性を示している。
作品内の他の要素も、段階的に認識されるように配置されている。猫のモチーフは遠くからは黒いシルエットとして見えるが、近づくと無数の線で構成されていることに気づく。葉や形の輪郭も、近くで見て初めて現れる。
また、一部の要素は意図的に視認しづらく配置されている。右上の抽象的なラインは二階から降りてくる途中では全体が見えず、天井付近のモチーフも壁に近づかないと認識できない。ほとんど気づかれない要素も含め、知覚の境界に存在する構造となっている。
さらに、時間によっても印象は変化する。夜間に光が当たることで、金銀の絵の具が反射し、昼間とは異なる表情を見せる。
このように、本作はひとつの見方に収まることを拒み、視点や距離、光によって変化し続ける。
視点が変わることで世界の見え方が変わるように、人が持つ可能性もまた無限に広がっている。そのことを、この壁画を通して示している。















































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