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「消えるアート」プロジェクト vol.2
クライアント:グリッジ株式会社 場所:AICHI SKY EXPO(愛知) 本作は、総合アウトドアフェス「FIELDSTYLE」内で開催されたエクストリームスポーツコンテスト「NINJA GAMES」の会場にて制作された。 アスリートたちが極限まで身体能力を高めるその場で、6名のアーティストが横10m×高さ3mの壁に2日間かけてライブペイントを行い、空間のエネルギーと呼応する形で作品を立ち上げていった。 自分は当日まで何を描くか決めていなかった。 だが、アートバトルで出会った兄貴的存在である木全さんが参加しているのを見て、その場で一緒に描くことを決めた。 正直なところ、これまで他のアーティストとのコラボレーションには苦手意識があった。気を遣いすぎてしまい、自分の表現を出しきれないことが多かったからだ。 しかし木全さんが「上からガンガン描いちゃっていいから」と言ってくれたことで、その感覚は一気に変わった。 まずは背景のテクスチャーから入り、彼の表現を壊さないようにしながら、徐々にその中へ入り込んでいった。 彼が描く龍の中へ、自分の線を重ねていく


eplus LIVING ROOM CAFE&DINING ②
場所:eplus LIVING ROOM CAFE&DINING(東京・渋谷) 仲良くさせていただいている先輩アーティストの猪本大介さんの個展開催期間中に、喫煙所の壁画を約1年ぶりにアップデートすることになった。 今回のキーワードは「Connect」。 事前に明確な構図を決めることなく、フリースタイルで二人同時に描き進めていった。 前回の要素も残しつつ、これまでの自分たちの軌跡や、その場でのやりとりを反映させながら、即興的に作品を構築していった。 当初は青と白を基調にしようと話していたが、途中で色を入れたくなり、その流れを猪本さんが自然に受け入れてくれたことで、お互いに気を遣わずに描き進めることができた。 色を重ねていく中で、自然と海のようなイメージが立ち上がり、そこから海の生き物のモチーフが加わっていった。 生物の起源が海にあることをふと思い出し、テーマである「繋がり」が、人と人だけでなく、生命そのものの連なりにも繋がっていることに気づいた。 また、制作の途中で訪れたお客さんやアーティストの友人たちも、さりげなく参加し、壁の中にそれぞれの痕跡


eplus LIVING ROOM CAFE&DINING
場所:eplus LIVING ROOM CAFE&DINING(東京・渋谷) 渋谷・道玄坂にあるeplus LIVING ROOM CAFE&DININGでは、これまでに複数回の展示とライブペイントを行っている。 最初のきっかけはシンプルなものだった。初めて訪れた際、別のアーティストの展示が行われており、その空間に強く惹かれた。自分もここで展示をしたいと思い、スタッフの方に相談したが、その時点ではすでに年内のスケジュールは埋まっており、難しいとのことだった。 それからしばらく経った年末、一本の電話が入る。予定されていた展示が急遽キャンセルとなり、翌週からの枠で展示をやらないかという話だった。 搬入まで残り7日というスケジュールだったが、即答で引き受けた。 ちょうど年末年始で祖父母の家に帰省する予定だったが、画材を持ち込み、そのまま制作に没頭した。 チャンスはいつも突然やってくる。そして、準備が整っているとは限らない。むしろそういう状況の方が、自分は燃える。 なんとか間に合わせ、無事に展示を行うことができた。 その展示をきっかけにお店の方に気に


LIVE PAINT WEEK -HUMAN RACE FACING COVID-19-
企画:株式会社NOMAL 場所:棲家(東京) 塗料提供:日本ペイント株式会社 本作は、「コロナに向き合う人類」をテーマに、9名の作家によるライブペイントプロジェクトの一環として制作された。 テーマの重さもあり、何を描くかを決めたのは制作前夜だった。 コロナによって、多くの人が苦しんだ一方で、状況によっては業績を伸ばした分野もあった。学生や医療従事者、飲食業、旅行業など深刻な影響を受けた人たちがいる一方で、衛生用品やIT、エンターテインメントなどの分野では需要が高まった。 また、ワクチンの是非や政治への不信、社会の分断など、人々の不安や猜疑心はさらに増していった。 「コロナに向き合う」とは何か。 その答えは、立場によって大きく変わる。 安易にポジティブなメッセージを提示することが、誰かの現実を見落としてしまうのではないかという迷いもあった。 そこから、本作のモチーフは「繋ごうとしている手、あるいは離れていく手」となった。 左手にはポジティブな言葉、右手にはネガティブな言葉を重ね、それぞれが見ている異なる世界を表現している。...


Vanishing Art Project Vol.1
クライアント:グリッジ株式会社 場所:船場マンション(原宿) 本作は、「破壊と創造」をテーマに総勢11名のクリエイターが参加した「消えるアート」プロジェクト vol.1の一環として制作された。 取り壊し予定のマンションを舞台に、建物そのものだけでなく、昭和・平成を通して解決されてこなかった価値観や社会構造に対しても問いを投げかけ、それらを壊しながら再構築していく試みであった。SDGsという国際的な枠組みとも接続しながら、アートの力で社会に向き合うプロジェクトである。 その中で、自分は人種問題をテーマとして選んだ。 当時、BLM運動が広がりを見せはじめ、人種間の隔たりを改めて強く感じるタイミングだった。 ニューヨークに約5年間住んでいた中で、自分もアジア人として、心無い言葉や態度を向けられる場面が少なからずあった。それは露骨なものばかりではないが、確実に存在していた。 「Stop Asian Hate」のような運動が可視化される以前、アジア人に対する差別は明確に語られることも少なく、どこか曖昧な場所に置かれていたように思う。存在しているのに、見


Southbank Skate Space
Southbank Skate Space ロンドン(イギリス) 本作は、ロンドンでのアートコンペティションをきっかけとした滞在中に制作された。 Southbankを訪れる前、Tate Modernを訪れ、以前から実物で見たいと思っていた作品と対面した。中でもピカソの「泣く女」は、画像とは異なる物質的な存在感を持ち、筆致や色彩、感情の強度が強く印象に残った。 その余韻の中でテムズ川沿いを歩き、Southbank Skate Spaceに辿り着く。そこは美術館とは対照的に、開かれ、行為と存在によって常に更新され続ける空間であった。 長年にわたるスケートカルチャーとグラフィティによって形成されたこの場所は、使われることで意味が生成され続ける「生きた場」である。 その場にある既存の表現や流れを観察しながら、人々がすでに制作を行っているエリアの中で、自然な形で制作を開始した。本作は環境への応答として立ち上がった。 美術館で見た「泣く女」との対比として、本作では「笑う男」を描いた。 「泣く女」は戦争という文脈から生まれた作品でありながら、最終的には普遍


NISHIHACHI ART SUNDAY
NISHIHACHI ART SUNDAY 西八王子渡ビル(東京) クライアント:西八王子渡ビル 企画:TokyoDex 塗料提供:ヌリーズ株式会社 本プロジェクトは、TokyoDexおよび地域の関係者とともに、西八王子の街を活性化することを目的として実施された参加型壁画である。 本作はあらかじめ完成されたデザインを提示するのではなく、地域との対話を通じて変化していくプロセスとして構想された。当初は、人々の想いやつながりが絡み合うイメージや、周辺環境を反映した構成が検討されていたが、制作の進行とともに実際の身体性や環境条件が作品に影響を与えていった。 制作初日、構図そのものを見直す判断がなされた。高所へのアクセスや安全性、子どもたちの参加のしやすさを考慮し、構成を上下に分けることで、誰もが無理なく関われる形へと再設計された。 イベント当日には、大人も子どもも同じ目線で空間に入り込み、絵を描く行為が展開された。塗るだけでなく、投げる、重ねるといった行為が自然と生まれ、制作は制御されたものから解放されたものへと変化していった。...


Pod Hotel Brooklyn
POD Hotel Brooklyn ニューヨーク(アメリカ) 本作は、日常と非日常のあいだに位置するホテルという空間に対して制作された壁画である。 この作品は、どの位置から見るかによって見え方が変化するように設計されている。ひとつの固定されたイメージではなく、視点の移動によって立ち上がる構造を持つ。 中央に描かれた木は、実際に外に存在する木々をモチーフとしている。現実の木、描かれた木、そして窓に映る木が並ぶことで、現実と非現実が重なり合う状態を生み出している。これは、ホテルという場所が持つ境界性を示している。 作品内の他の要素も、段階的に認識されるように配置されている。猫のモチーフは遠くからは黒いシルエットとして見えるが、近づくと無数の線で構成されていることに気づく。葉や形の輪郭も、近くで見て初めて現れる。 また、一部の要素は意図的に視認しづらく配置されている。右上の抽象的なラインは二階から降りてくる途中では全体が見えず、天井付近のモチーフも壁に近づかないと認識できない。ほとんど気づかれない要素も含め、知覚の境界に存在する構造となっている。.


富士通株式会社
富士通株式会社 川崎オフィス(日本) 2021年6月 エージェント:WASABI(株式会社NOMAL) 本作は、データやネットワーク、コミュニケーションといった複雑なシステムを扱うグローバル企業である富士通株式会社のために制作された壁画である。 本作品では、テクノロジーを直接的に描写するのではなく、その根底にある構造を視覚言語へと変換している。 無数の線が空間を横断しながら接続されることで、目には見えない関係性やつながりを示唆している。構成は秩序と変化を併せ持つシステムのように展開される。 中央には川崎の大動脈である府中街道の形を据え、地域との接続を明確にしている。その周囲には、衛星写真のような道路網を想起させる線が広がり、都市の流れや動きを表現している。 また、作品内には握手や積み重ね、人生の出来事を象徴するモチーフが埋め込まれており、「信頼」によって生まれる関係性を示している。 さらに、府中街道にゆかりのある六地蔵の配置も取り入れ、日本の宗教的背景に基づく「導き」や「守り」という概念が重ねられている。 一見すると抽象的な作品でありながら


アツデン株式会社
アツデン株式会社 三鷹ビジネスパーク(東京) クライアント:アツデン株式会社 壁画制作協力:ヌリーズ株式会社、日本ペイント株式会社、株式会社OMOTO 印刷協力:株式会社文伸 本プロジェクトは、アツデン株式会社の創業70周年を機に、三鷹ビジネスパーク内に象徴となる壁画を設置し、社員やテナント企業、地域の人々とのつながりを生み出すことを目的として始まった。 本作は単なる壁画制作にとどまらず、時間をかけて展開されるプロセスそのものを含めたプロジェクトとして構想された。制作は3月1日から約2週間にわたって行われ、その過程で現場は徐々に人々が関わる場へと変化していった。 制作期間中には、社員や守衛、テナント企業の方々に加え、近隣住民や通りがかりの子どもたちなど、多様な人々が自然と関わるようになった。制作中の壁画は、地域における対話や関心の起点となり、完成に向けた期待を共有する存在となっていった。 さらにこの流れを拡張するかたちで、「Saturday Art Fever」と題したイベントを開催。ダンサーやDJ、フードトラック、ワークショップなどが
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